結婚式写真の撮り方
結婚式当日の思い出を写すスナップ写真。どうしたら失敗しないで上手く撮れるかを写真の撮り方について解説していきます。是非、ご参考にして頂ければ幸いです。
結婚式の写真撮影で準備するもの
カメラ本体
結婚式の撮影で使用したいカメラは、コンパクトデジカメよりは、できればフルサイズのデジタル一眼レフカメラ、または ミラーレス一眼レフカメラを使って撮るようにしましょう。これから購入される場合は、中級機以上のカメラをおすすめいたします。なぜなら初心者向けの低価格帯の一眼レフカメラは、設定を変えるのにメニューから呼び出したりする必要がありますので、瞬時に変えることができません。ご存じの通り、結婚式はカメラマンを待ってくれません。瞬間瞬間の光の具合によって、設定を変える場面がありますので、すぐに設定を変えられる中級機以上のカメラが良いでしょう。
レンズ
レンズは、プロのウェディングカメラマンは最低2台のカメラにそれぞれ違うレンズをつけている事が多いですが、1台のカメラのみで結婚式を撮る場合は、24-70mm1本あればほとんどのシーンで写真撮影が可能です。単焦点レンズは、歓談中などシーンによっては使用してもいいと思いますが、基本はズームレンズの方が対応しやすいと思います。これからレンズを購入される場合は、カメラ量販店でご自分のカメラボディとの相性やオートフォーカス性能等を確認しておくと良いでしょう。
メモリーカード
メディアカードは、信頼のある一流メーカーのものであればトラブルリスクも少なく安心です。容量は128GBあれば十分でしょう。念のため予備のメモリーカードもあると安心です。
予備電池
撮影中に電池切れのないように、カメラ用とストロボ用の予備バッテリーをそれぞれ用意しておくのを忘れないようにしましょう。
三脚
写真撮影では不要ですが、望遠レンズを使用する際は、一脚があるとぶれにくいかと思います。ビデオ撮影の場合は、手振れを起こさないように必要になります。
進行表
結婚式当日の流れがわかるスケジュール表を新郎新婦、または式場からもらっておくと撮影中に次に何があるのか事前に把握する事ができるので、ポジション移動もスムーズになり安心です。
結婚式写真撮影のコツ
カメラ設定
結婚式は、式場によって、またシーンによって光や明るさも様々です。シーンごとにカメラの設定を変えるのも大変ですので、シャッタースピード優先にして、手振れしないシャッター速度に設定しておく事が失敗を少なくするポイントです。逆に絞り優先モードにしてしまうと暗いシーンでは、シャッタースピードが遅くなってしまう可能性もあり、使用しているレンズによっては、手振れや被写体ブレを起こす可能性があります。感度もISOオートにしておけば、暗いシーンではノイズが出るかもしれませんが、それ以外は楽に撮影に集中できると思います。ホワイトバランスもオートで問題ありません。
失敗を少なくするコツ
結婚式は、同じシーンが二度と来ません。テクニックよりもできるだけ失敗やミスを少なくする為に、ストロボを使える場面では使用するようにしましょう。フラッシュ撮影は、天井バウンスをしていれば綺麗な写真を残すことができます。天井が暗い会場では、リフレクターを使用すると光を被写体に当てる事ができます。
新郎新婦に喜ばれる写真
実際に結婚式撮影では、どのように撮れば新郎新婦に喜ばれるでしょうか。
ついつい新郎新婦ばかり撮影してしまいがちですが、ご家族やご友人などのゲストの写真も撮影しておくと結婚式当日の雰囲気がより伝わり、後で喜ばれると思います。また、新婦が自分では見る事ができないウェディングドレスの後ろ姿やヘアスタイルなどの写真、お花や小物関係、料理なども撮っておくとよいでしょう。
また、ズームレンズを駆使してアップから引きの広角写真やカメラを縦横に構えて構図を変えたり、また、なるべくポジションを変えて撮るとバリエーションが増えます。
撮るポイント
結婚式は、様々なドラマが待っています。感動する瞬間は勿論、挙式前の緊張しているおふたり、友人からのサプライズや余興の楽しいひと時など場面によっていろいろな空気感、雰囲気があります。単に記録していくだけよりも、その場の雰囲気や感情を写しこむようにしておくと、心に響くより一層素敵な思い出の写真を残す事ができます。
シーン別撮影ポイント
スナップ写真は、式場のスタジオや立ち入りNGの場所以外のほとんどのシーンで撮影します。お仕度のメイクシーンから挙式入場シーン、指輪交換、ベールアップ、キス、結婚証明書へのサイン、フラワーシャワーなどの場面から、披露宴の各イベントや歓談中などです。
また、新郎新婦の中座中のゲストの様子なども撮影しておくと、どんな様子だったのか後でお写真で振り返る事ができ、おふたりにも喜ばれます。
それでは、実際の結婚式を例にどんなシーンでどんな写真を撮るのか見ていきましょう。
お仕度シーン撮影
ほとんどの式場では、挙式の1時間前に新郎新婦のお仕度が完了します。メイク撮影をする場合、お仕度完了の10分前くらいから撮影する事が多いのですが、たくさん撮影したい場合は、もう少し早めから撮影する事も可能です。鏡越しのリップを塗る写真やネイルのアップやアクセサリー等も撮ります。
お仕度のメイク撮影は、式場によってNGの場合もありますので、事前に確認をするとよいでしょう。
ツーショット写真撮影
お仕度が終わるとほとんどの会場では、スタジオ写真撮影と式場内のフォトスポットでツーショット撮影タイムがあります。15分くらいの時間の中でツーショットや新郎新婦それぞれのソロショットなども撮影します。特に新婦こだわりのウェディングドレスのバックショットや窓際のショットなど綺麗に撮影したいシーンです。
挙式前のリハーサル撮影
ツーショット撮影を終えると、親族紹介や挙式リハーサル、受付が始まりますが、式場によっては、受付は挙式後に行われる事もあります。リハーサルでは、本番中に撮る事ができない指輪交換のアップ写真やリングピロー、結婚証明書なども撮影します。
受付周りや小物、装飾の写真撮影
時間がある間にリングピローや受付周りの装飾なども撮影しておきましょう。
挙式本番撮影
新郎入場シーンや新婦のベールダウンは、祭壇側から撮影すると撮りやすいです。挙式前半は、祭壇近くのポジションならご家族やご親戚の表情も写真に残す事ができます。
キスシーンは、後ろのポジションからの撮影がおすすめ。挙式後半はチャペル出入口付近に居れば、そのまま退場シーンも撮影が可能です。挙式後のフラワーシャワーは、ゲストを含めおふたりの笑顔にフォーカスすると緊張がほぐれた幸せいっぱいの写真を残す事ができます。集合写真は、会場によっては式場専属カメラマンが撮影する事もありますので、事前に確認しておきましょう。
注)挙式中のチャペルでの撮影制限
他の会場では、外部の持ち込みカメラマンに対して挙式中の撮影制限を設ける場合も御座います。制限内容は、祭壇に上がる事がNGという内容がほとんどです。一番厳しい会場では、ゲストと同じように着席して撮影するという内容ですが、バージンロード側に着席する事で撮影が可能になります。また交渉次第で制限が緩くなる場合も御座いますので、担当のウエディングプランナーさんに確認をしてみる良いと思います。
披露宴撮影
披露宴でのスナップ写真は、どこの式場も撮影制限がないので、自由に動いて撮る事ができます。できるだけ邪魔にならないよう周りに配慮しつつ、たくさん撮るようにしましょう。
結婚式は、写真のカメラマンの他に映像系のビデオカメラマンやエンドロールカメラマンがいる場合もあります。写真は、撮ったらすぐに移動ができますが、ビデオ撮影はそうはいきません。特にスピーチなどをしている際は、ビデオカメラマンは移動が難しいので、なるべくかぶらないポジションやしゃがんだりしなければなりません。常に映像系カメラマンの位置を確認しながら撮影するよう心がけましょう。披露宴中は、料理やドリンクなども運ばれてきますので、会場スタッフの動きにも気を付けなければなりません。シャッターを押して、後ろに下がる際は、特に注意が必要です。
式後のアフターロケーションフォト
披露宴お開き後にお色直しをした衣裳やヘアスタイルでツーショットポーズ写真を会場内のフォトスポットで撮ります。会場内での撮影の場合は、時間が5分~10分程度と限られている事が多いので、ゆっくり撮影したい場合は、場所を変えてロケーションフォトもおすすめです。
以上、挙式と披露宴の写真の撮り方やポイントについて解説させて頂きました。
折角いい写真が撮れても手振れをしていたり、ピンボケをしていたらもったいないので、テクニックよりもできる限りミスのない撮り方に重点を置いて撮影する事をおすすめいたします。